*このページの内容は、「ふたりあるき」の日記と同じですが、時々更新が遅れます。相変わらずのんびりな私たちでごめんなさい。
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のんびり引退した初代介助犬ニッキーと、2代目介助犬アルファの同居生活。
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友来る
 友人が犬用のケーキを持って遊びに来てくれた。
 ニッキーはこの友人が大好き。会うたびに「はい、ニッキー、おみやげ」とおいしいものをくれるし、ドッグトレーナーを仕事にしていたこともあるくらいで、犬の扱い方をよく分かっている人だからだ。友人の顔を見るなり、お座りして右手を上げる「ハーイ」のポーズをし、お土産をもらおうとする、調子のいいニッキー。
 天気がいいので友人と一緒に、いつもの公園ではなく坂の上の小さな公園へ行く。誰もいない公園で、ニッキーは落ち葉をかさこそ踏んで走り回った。黄色い落ち葉と冬の日差しの中に、黒い犬は映える。明るい場所では真っ黒な毛並みが少し褐色がかった暖かい色に見えた。
 友人に遊んでもらって、ニッキーは大満足で帰宅。おみやげのケーキと公園で一緒に走ってくれたことがよほど嬉しかったようで、なんと夕方、外が暗くなってきた時に友人が半ば冗談で「ねぇニッキー、電気つけて」と言ったら、まるで私に指示された時のように素直に、奥の部屋の電灯の紐をくわえようとした。
 紐をくわえる直前に、相棒の私ではないお客さんの言うことを聞く必要がないことを思い出し、ニッキーは立ち止まる。私が改めて「クリック(電灯の紐を引いて)」と声をかけて電気をつけてもらった。
 ニッキー、天気がよくて、大好きな友達が来てくれて、おいしいものを食べて、公園で遊んで、楽しかったんだね。ついつい他人のためにも仕事をしてしまうほど、今日はご機嫌。
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帰宅して
 引っ越しの準備やら何やらで、アパートに戻って忙しく過ごす。引っ越すまでの期間限定で、狭い部屋に2頭の犬を連れてきた。
 この部屋で長年働いたニッキーはさすがに、ちょっと視線を向けるだけでテレパシーが通じるように動いてくれるので、忙しく片づけものと仕事をする間も、本当に助かった。
 合間に時間を作って、候補犬にも仕事を教える。狭いキッチンで上手に冷蔵庫を閉めることや、がたがたするドアを開けることを、少しずつ覚えてもらおう。ここに住むのはわずかな期間でも、ちゃんと仕事ができるように。

 長年住んだ部屋だけに、無駄なものがやたらとあって、片づかない。気分転換に散歩に出た。
 まずはニッキーとのんびり歩いたり、車の来ない道を選んでちょっと走ったり。帰りにコンビニに寄って、顔なじみの店員さんと話し、候補犬の入店許可をもらった。
 候補犬に念入りにブラシをかけ、「訓練中」のカードとバックパックを着けてコンビニへ。途中、シットやダウンやヒールの指示を出しながら落ち着かせて、いざ入店。周りに興味津々ながら、指示に従うことはできた。飲み物の冷蔵庫を開け、レジ前で財布を拾ってくれた。
 ニッキーを大歓迎してくれたこのコンビニ、候補犬も好意的に受け入れてくれ、邪魔をせずに見守ってくれた。
 何年もニッキーがこの町で働いていたから、初めての候補犬も「ああ、ニッキーの後輩なら大丈夫でしょう、いいですよ」と迎えてもらえる。それがとても嬉しい。
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新居周辺
 年内に、実家にも主治医(動物病院)にもタクシーで15分の距離の、犬の飼える部屋に引っ越しをする。引退後のニッキーにとってどんな過ごし方がいちばんいいのか、家族で考えた末に、当分は私と一緒にいるのがいいだろう、でも何かあったら家族全員が協力できるように、私が実家の近くに引っ越した方が…という話になったのだった。
 今日は、引っ越し先のご近所をニッキーとゆっくり散歩してみた。内装を直している最中の部屋にも入った。ニッキーはどんな場所でも平常心でいられる犬だけれど、11歳間近で、以前より更にうるさく頑固になった今、慣れ親しんだ場所から引っ越すのはちょっと大変かもしれない。だから今のうちに、少しでも新しい場所に馴染んで欲しかった。

 ハーネスをしていないニッキーと、早い夕暮れの中をのんびり歩く。新しい家の前から緩やかな坂を上り、また下って、商店街へ。八百屋の店先に山積みのみかんの色に魅かれて立ち止まる。
 駅の近くは自転車がいっぱい。ニッキーは私が自転車にぶつからないように、自分の身体で私の車椅子を、自転車とは逆に押しのけようとしてくれる。今までは、郊外の広い歩道だったからそれが正解だったけれど、ここは歩道がないから、あまり大きく避けてしまうとかえって危険だ。「イージー、ビハインド(ゆっくり、車椅子の後ろを歩きなさい)」と指示して歩く。
 角を曲がると今度は、道の左側に行こうとするニッキー。左端ぎりぎりを歩くように教えられているから、ハーネスをしようとしまいと、左を歩こうとし、私を何度も見上げた。
 ニッキーを気遣ってここに連れてきたつもりが、やっぱりまだまだ私の方がニッキーに守られているみたいだ。動きも反応も、若い頃に比べれば確かにゆっくりになったけれど、元気に散歩を楽しみ、私のこともちゃんと考えてくれている(同時に匂いチェックもしてるけど)。
 ありがとう、ニッキー。これからこの町を、何度も何度も、お互いに見つめあいながら歩こうね。
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病院と映画館
 エコー検査とマンモグラフィー撮影の日。この数年胸にある腫瘍と共存しているので、定期的にしなければならない検査だ。エコーはいい。我慢するのはゼリーみたいなぬるぬるだけだから。問題は、知る人ぞ知る痛みの「恐怖の」マンモグラフィー。
 今日も痛かった。痛いくらい押さえないとちゃんとした結果が出ないものだと分かってはいても、ほんとに痛い。挟む痛みだけでなく、横から撮影する時にフィルムの角が容赦なく脇に食い入るのも相当痛い。
 でも、病院スタッフも技師さんも「介助犬は外で待たせないで、出来るだけ近くに」「犬が放射線を浴びないように」と配慮してくれたのが嬉しかった。ニッキーは撮影直前まで私のそばにいて、いよいよ撮影という時には、技師さんの入る部屋に連れて行ってもらい、私が「ステイ」の指示をしたので、安心して待っていることが出来たし、帰り際には犬が大好きだという技師さんに撫でてもらって、しっぽを振りまくった。

 検査が早めに終わり、雨も弱かったから、その後渋谷へ行った。某百貨店が運行している、車椅子のまま乗れるミニバスを利用して、友人に聞いたバリアフリーな映画館に行ってみる。特に観たい映画があった訳ではないが、気軽に使える交通機関や安心して入れるお店があると聞くと、とりあえず試してみたくなる。
 映画は好きだけれど映画館で黒犬が踏まれる可能性が高いので、今までニッキーと一緒に行ったことはなかった。でも引退までに一度はニッキーとふたりだけでゆっくり映画を観に行きたいと思っていたから、今日ふらりと行ってみることに。
 車椅子のまま楽に客席に行けるけれど、トイレや待ち時間を過ごせるカフェは、ひとりで利用するのはかなり難しい。バリアフリー度は(私にとっては)まだまだ。それでも、ゆったりとニッキーと一緒に映画を見る時間は、最高だった。途中でニッキーがいびきをかき始め、更におならもしたけれど。

 何だか久しぶりに出歩いて、特に困ることもなく、犬も人も楽しい1日だった。
 涼しくなったせいか、ニッキーは最近とても元気でよく運動し、よく食べるのに身体は締まってきた。私が車椅子でついていくのがやっとというくらい(まぁ私はとろいけど)早足でテンポよく歩く。私も車椅子の調整をしてから腕の痛みが減って好調。ふたりとも元気で、このまま楽しい秋を過ごせたらいいな。
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お話会に行く
 あるグループに招かれて、アメリカでの体験を中心に、ちょっとした話をする。同行したニッキーさん、会場のホテル入り口で「(力仕事だから)しなくていいよ」と言ったのに、いつも通りカーブカットを越える補助をしてくれた。
 でも今回、ニッキーの役目は仕事でも実演でもない。「犬の好きな人もいるので、大人の集まりだけれど、ニコラスと『ふれあう』ことが出来れば…」と言われ、ニッキーの性格や、引退する犬であることを考えて、「ぜひ撫でてあげてください。ただこの子が嫌がったらやめてあげてくださいね」と答えた。で、今日の役目は「癒し犬」。
 黒ラブを飼っていたという人が、早速ニッキーを撫でてくれた。「10歳を過ぎたら、大型犬はとても早く時間が過ぎますよ。可愛がってあげてね」という言葉に、ちょっとじーんとする。
 ニッキーはさっきまで仕事モードだったのに、今日はみんなに撫でられる日(または、私に叱られない日?)だと分かると、お気楽犬に変身した。うーん、そういう自分に都合のいい状況判断は特に素早い。

 30分お話をさせていただいた。
 ツーソンで見知らぬ人が私のためにバス会社に掛け合ってくれたことや、バンクーバーのドラッグストアでのこと、ソウルの駅でのこと…私に馴染みのある言葉で言えば、「共に生きる」ためのヒントになりそうな、自分の体験を話す。
 実演の代わりにニッキーの仕事の説明として、新宿駅で階段に進みかけた時に自分の身体で私の車椅子を止めてくれたことや、テキサスの古いホテルで階段をひとりで上がり、止まってしまった昇降機のスイッチを入れ直してくれたことも話した。
 文章には微々たる自負があるものの、人前で話すのは実は苦手な私。でも、借りものの言葉を使わずに、実際の出来事と感じたことだけを話せばそれなりのことが伝えられる。言葉を装飾するのは簡単だけれど、事実から何を感じるのかは聞いた人に任せたい。実際にあったことだけを話して、お話の時間はちょうど終了。
 この10年ほどで、それなりに伝え得る経験を積み重ねることが出来たことに感謝、だと思う。出会ってきた人たちや、相棒としてつきあってくれたニッキーに、感謝。
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お客さまと犬猫
 定期的にヘルプに来てくれているIさんが来訪した。彼女をよく知っているニッキーが、最初に玄関に走り出て歓迎し、候補犬が続く。
 我が家では先住犬のニッキーを万事優先しているので、お客さまには必ず最初にニッキー、次に候補犬に挨拶してもらう。Iさんもちゃんと「ニッキー君、こんにちは。**君、こんにちは」と順番に挨拶してくれ、2頭はそれぞれ名前を呼ばれたので満足して、思い思いの場所に伏せた。
 お客さまは大歓迎だけれど、人間達の用事が始まると邪魔しない2頭。人と一緒に暮らしていれば、こういうことは教えなくてもわきまえるようになる。2時間ほど経って、「じゃあ次回は**日ですね」なんて言葉が出ると、用事が終わったと判断した犬達がまた寄ってきた。
「あれ、**君、人懐っこくなりましたね」とIさんが言う。今までお客さまに甘えることがあまりなかった候補犬が、珍しくIさんに身体をくっつけて甘えている。出来れば彼女のひざにお尻を乗せて甘えたい、というポーズが可愛い。
 先週はもっと遠慮していたのに。この頃はもうすっかり家族の一員になって、見慣れた気がする候補犬くん。でもまだいろいろな変化がありそうだ、と改めて感じた。
 一方、生後5か月近くなった白猫ココちゃんは、先週Iさんに甘えていたのに、今日はちょっと警戒している様子。だんだん普段見慣れないものを警戒するようになってきた。
 さらに、仮の名前をチャッピーとつけた赤ちゃん猫もご対面。こちらはまだ恐怖心がない時期なので、何事もなく撫でられていた。
 頑固に自分のやり方を変えないニッキーや、おとなの猫達に比べ、若い候補犬と子猫達は短期間ではっきりと変化することがある。本当に面白い。次にお客さまを迎える時はどんな行動を見せてくれるかな、楽しみ!
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心配だった?
 年に一度程度検査に行く大学病院へ。痛くない検査のつもりでいたら、今回は久しぶりだからと、痛い検査まで追加されてしまった。
 検査中の私とニッキーはカーテンで隔てられていたけれど、「痛い!」という私の声が聞こえて、ニッキーはちょっと不安になったらしい。検査後に元の場所に戻ると、ステイしたニッキーが身を乗り出していた。心配だったんだね。
 検査の結果が分かるのは後日なので、簡単な説明の後帰った。ニッキーは珍しく前に出て、一刻も早く診察室を離れようとする。看護士さんに撫でてもらえて嬉しかったはずなのに、私が痛がっていたから、こんな場所は早く出て行こうと思ったのかな?
 今日は人間の付き添いが誰もいない通院だったので、ニッキーは予約や清算の書類の受け渡しをしたり、エレベーターのボタンを押したり、診察券を拾ったりと活躍してくれた。でも、そういうことよりも本当は、診察室で心配そうに私の方を見ていてくれたことが嬉しい。

[写真]待合室でご機嫌な顔のニッキー。

 周りで見ていた人は、ニッキーが薄い診察券を上手に拾うのを見て「すごい」と言い、ステイの指示があるのに身を乗り出していると「駄目な子」と言ったけれど、私にとっては違う。
 カードを拾うのはロボットにもできるかもしれないけれど、私を本当に案じてくれるニッキーの気持ちは、他の何にも変えられない。
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ニッキーPR犬になる?
 何度も行っている某専門学校の授業のお手伝い。ニッキーさんはいつも通りゆったりと、ドアの開閉やスイッチの操作などを披露した。驚いたのはその後。希望者がPR犬のジロー君に介助される体験をする時のこと。
 体験用の車椅子がなかったので、私が普通の椅子に移り、車椅子を提供した。手を上げた生徒が私の車椅子に乗って実演用のドアに向かおうとしたら、何故かニッキーが、その車椅子に寄り添って歩き出してしまった。
 ニッキーにとって、私の車椅子は特別なもの。室内では伝い歩きしている私が車椅子に乗ると、訓練の頃から自然に寄り添っていた。ハーネスより、車椅子がニッキーにとっての「仕事」の象徴なのかもしれない。だからつい、条件反射で車椅子について行ってしまったのだ。
 誰の言うことでも聞く、という犬ではない。でも生徒さんはジロー君ではなくニッキーが体験のパートナーだと思い込んで、リードを左手に持ち、「シット!」。
 ニッキーは初対面の人が自分に指示を出すのを不思議そうに眺めたが、私が横から「ニコラス、シット」と声をかけ、肘から腕を上げるシグナルを大きく示したので、ゆっくりと座った。「グーッド・ボーイ!」と喜ばれて、ちょっと戸惑っている。
 続いて、生徒さんが鍵の束を落とした。私は何も言わずに見ていたけれど、ニッキーは鍵を拾い上げた。いつも私に渡すように、くわえた鍵を右手に差し出す。
 初めて見る、ニッキーが他人のために仕事をする姿。
 相棒の私は結構驚いた。私以外の人の指示は聞かない、ちょっとわがままなニッキーが、他人が落とした物をちゃんと拾って右手に渡しているなんて。
 それだけ、今はニッキーの身体に介助犬の仕事が染み付いているんだね。私の車椅子の横を歩き、何かを落とす音がすれば何も言わなくても拾うことが、ニッキーの身についた習慣なんだね。
 ニッキーが他人の指示で仕事をしたことがちょっと残念なような、でも実演が失敗せずにほっとしたような、微妙な気持ち。
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屋形船体験
 秋のお遊びシーズン、次なるイベントは協会スタッフから誘われた、屋形船の体験。車でもぶらんこでも美容院の椅子でも酔う私だから、強力な酔い止めを飲んで参加した。
 屋形船に乗るには、板に滑り止めの棒が付いたような怖い階段(?)を降り、更に船の中へ階段を何段か降りなければならない。見ただけでこれは無理だと思ったけれど、両側のロープと鉄棒を掴み、ずるずると降りる。足が勝手に突っ張るので、両手で身体を支え、固まった足をつっかえ棒にすればいい。ニッキーは協会スタッフのKさんと共に、私の後ろからついて来る。こんな場所を歩くのは初めてのはずだけれど全く怖がらず、でも置いていかれないように必死の表情。
 普段の私ならこんな無理はしない。でも今回は、沢山の人が手を貸してくれ、どうすればいいか一緒に考えてくれ、ゆっくりでも自力で(背負われずに)下まで降りたい私の気持ちを尊重してくれたので、その気持ちに甘えさせていただくことにした。
 船の中では、デッキのような部分に車椅子を持ち込んで、座っていることが出来た。ニッキーはいつも通り、私が車椅子のブレーキをかけたらすぐにダウンステイして、鼻を動かしながら周りを見回していた。川と岸の様子を見ることはできなくても、犬の敏感な嗅覚で彼なりに楽しんでいた…はず。

[写真]屋形船のデッキ部分にて。人間は左からゆんみママ・ゆんみ・Nさん・私。犬は聴導犬サミーとニッキー。

[写真]足元の犬たち。

 30分ほどの体験が終わって船を降りる時、ニッキーが私の杖を拾って渡してくれた。グッド。でも、結局この杖を使う必要はほとんどなかった。帰りも両側から地元の人たちが支えてくれ、引っ張り上げるように歩かせてくれたから。
 何人もの人に手伝ってもらって、屋形船という「遊び」を体験した訳で、「遊ぶために人に迷惑をかけて…」と言う人もいると思う。でも、これって迷惑? そこにいる人と人が、できる時と必要な時に手を貸したり借りたりするのは、普通のことだと思うんだけど。少なくとも今日は、みんな当たり前のように手を貸してくれた。ありがとう。

[写真]船の中で、ニッキーのアップ。

 一緒に参加した聴導犬サミーと友人ゆんみの手話通訳として来てくれたのは、8年以上前に一度会ったことのあるNさんで、留学前の暴れん坊ニッキーを覚えていてくれた。
 協会所属の名救助犬として活躍し、今は引退した10歳のエル君も、息子ワトソンと共に久しぶりに元気な姿を見せた。
 対人と対犬の再会を一緒にしたら失礼だけど、そんな再会も嬉しかった。
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初挑戦
 協会で高校の文化祭に招かれて、話と実演をした。
 介助犬の本業はパートナーの日常生活を助けることで、人前で見せるために作業することではない。だから私個人は現役犬にデモンストレーションをさせるべきではないと思っている。でもニッキーは、人前で指示に応えるのも私との遊び、たくさんの人にほめてもらえる楽しいことだと思っているらしい。ニッキーが好きならそれでいいよ、と今まで数え切れないほど実演をしてきた。ベテラン介助犬は、実演でもベテランなのだ。
 携帯電話を拾う時、ニッキーが自分で考えて前足を使ったりするところを見て欲しかったから、わざと車椅子を携帯電話の上に進めて、隠すようにした。思ったとおりニッキーは前足を横から入れて、難なく携帯電話をゲット。
 次にコインを落として、同じように車椅子で隠そうとしたら、なんとニッキーさん、車椅子の動きを身体で邪魔して隠させないようにしながら、楽々とコインを拾ってしまった。うーん、老獪?!
 電気のスイッチ、冷蔵庫のボトル、ドアの開閉と問題なく実演は進む。

 ニッキーは、壊れやすいものや柔らかいものをそっと運ぶのも得意。生卵も割らずに運べる。実演ではよくコンビニのおにぎりを運ぶ。
 ところが今日は、会場に来る車の中で「はい、これね」と渡された実演用のおにぎりを、てっきり朝ごはんだと勘違いした私が、おいしく食べてしまった…………(大好きなツナマヨだったし)。
 痔先生は会場の飾りつけに使われていた風船を外し、「代わりにこれをくわえてみようか」と言う。
 ベテラン犬、相棒がおにぎりを食べてしまったばっかりに、生まれて初めて「ふくらませた風船をくわえる」ワザに挑戦。
 もちろんニッキーならできると判断してのことだけど、それでも緊張した。細長い風船をねじって形を作ったものだから、丸い風船よりは楽ながら、ニッキーは一度くわえようとして困った顔になる。「そっとね」と小声で指示し、後は私も見守るのみ。
 ニッキーは、ゆっくりと風船の端のふくらみを大きく開けた口に入れ、歯を立てないようにそっと私の手に渡してくれた。「グッド!」
 多分見ていた人は誰も、これが初めてだったことも、私がどきどきしていたことも知らないだろう。私とニッキーだけの、小さな達成感。
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[写真] 杖をくわえたニッキー
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